クトゥルフ神話に触れるきっかけになったのが、TRPGが入口になっている人は多いのではないでしょうか。近年の動画サイトには、クトゥルフ神話TRPGを遊んでいる様子をアップしている人も多々います。
自分もクトゥルフ神話TRPGを遊んでみたい、と思って検索してみても、様々な情報が出てきて良くわからなくなってはいないでしょうか。
クトゥルフ神話そのものについても複雑だったり、クトゥルフ神話TRPGも様々な書籍が出ていたりするため、初心者には難解な状況であることは否めません。
本記事は、クトゥルフ神話TRPGについての概要を説明しています。本サイトでは、クトゥルフ神話そのものについての概要は、分けて記載していますので、そちらを知りたい方は、まずは以下の記事をご覧ください。
それでは、クトゥルフ神話TRPGについて、概要を確認していきましょう。
TRPGとは
一般的なTRPG
まずは、一般的なTRPGについて確認しましょう。TRPGとは、「テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム」の頭文字を取ったものです。名が示す通り、会話によって進めていくゲームとなります。
具体的には、ゲームマスター(GM)と呼ばれるゲーム進行役が1人と、プレイヤー数人で遊ぶことが多いでしょう。
流れとしては、ゲームマスターがプレイヤーの置かれている状況や発生している事象などを口頭で描写し、プレイヤーはそれを受けてどう行動するのかを口頭で伝えます。プレイヤーの行動に対して、ゲームマスターは結果を伝える、といった形で、行動や状況の描写を全て会話で行い、想像力を働かせながらゲームを遊びます。
また、ランダム性を利用したい場合は、サイコロを振って成功・失敗などの判定を行うことも多いです。
クトゥルフ神話TRPGの場合
クトゥルフ神話TRPGの場合でも、大きくは変わりません。会話をしてゲームを進め、プレイヤーは困難に立ち向かっていきます。
遊ぶゲームの内容が、ラヴクラフトが生み出したクトゥルフ神話の世界観に沿っているものである、という点がクトゥルフ神話TRPGの特徴です。
遊ぶために用意するもの
道具一式
クトゥルフ神話TRPGを遊ぶためには、以下のものを用意します。
- ルールブック
- シナリオ(KPが用意する)
- 紙とペン
- ダイス
※紙とペン、ダイスについては、Web上のサービスで代用することもできます。
ルールブック
クトゥルフ神話TRPGのゲームを遊ぶためのルールが記された書籍です。KADOKAWAから出版されています。
初めてプレイヤーとして遊ぶのであれば、持っている人に見せてもらいながらや、詳しい人に教えてもらいながらプレイするのでも構わないでしょう。ルールブックはそれなりの値段がしますので、買ってしまってから合わなかったとなると少々もったいないです。
ただ、遊んでみた結果、自分に合っていて、その後も遊ぶようであれば、必ず入手しておいた方が良いです。どういう状況でどういった処理が行われるのか、というゲームのルールを把握しておくことで、ゲーム内でより自由に動くことが出来るようになりますし、より楽しむことが出来るはずです。
もちろん、KPをやるのであれば、手放せない存在となります。
シナリオ
ゲームの物語が記載されているものです。KPが用意し、プレイヤーに遊んでもらう内容になります。
ルールブックがゲーム機本体だとすれば、シナリオはソフトというイメージをすれば分かりやすいと思います。様々な人が様々なシナリオを作っていますので、たくさん遊びましょう。
紙とペン
クトゥルフ神話TRPGでは、キャラクターを作成して、そのキャラクターでゲームを遊びます。そのため、キャラクターのステータスなどを記録しておく必要があります。また、ゲームの進行によってキャラクターの状態(HPなど)を記録します。
幸いなことに、世の中の親切な人がWebでキャラクター作成などのサービスを提供してくれているので、それを利用すればパソコンやスマホでも遊べます。
ダイス
サイコロです。ただ、必要なサイコロは通常イメージする6面のダイスだけではなく、様々なダイスを使います。具体的には、「4面」「6面」「8面」「10面」「12面」「20面」「100面」などがあります。
ルールブックの6版と7版について
ルルブが2種類ある
初めてクトゥルフ神話TRPGを調べる時に混乱するのがここだと思います。現在、日本でクトゥルフ神話TRPGというと、2種類あります。これが、第6版と呼ばれるものと第7版と呼ばれるものです。当然ですが、第7版の方が新しいです。
KADOKAWAからの出版では、第6版が「クトゥルフ神話TRPG」と書かれており、第7版は「新クトゥルフTRPG」というように分けられています。
なぜ分けられているかというと、6版から7版に改訂する際にルールに大幅な変更が入ったことが理由です。結構違うので、実際に遊ぶ際には、どちらの版で遊ぶのかしっかり確認する必要があります。
まずは、版の違いがあることを覚えておいてください。
どちらで遊べば良い?
当然ですが、フラットに考えれば新しい7版で遊んだ方が良いです。6版に比べて7版の方がルールがしっかりと決まっているので、処理があいまいになる(KPにまかされている)部分が減っているのは間違いないため、正確な処理を行うことが出来ます。
そのため、これから新しくクトゥルフ神話TRPGの世界に入るのであれば、7版で遊び始めるのが良いでしょう。
ただ、長らく6版のルールで世の中が回っていたため、現状世に出回っているシナリオや、遊んでいる様子の動画(リプレイ)は6版の方が多いので、色々遊びたかったり、参考動画を見たい人は、6版の方が良いかもしれません。また、これまで遊んできている人が6版で遊んでいる場合、その人たちと遊ぶには6版で遊ぶしかありません。
つまるところ、ちょうど6版から7版への過渡期なので、どちらで遊べば良いと言い切ることが出来ません。どのような状況で遊ぶのか、というケースバイケースになります。6版7版のコンバートも不可能ではないので、変換して楽しむのも一つの手です。
私は、6版から遊んでいますが7版のルールブックも買って、どちらでも遊べるようにしています。
6版と7版の違いなどについては、他の記事でも解説していきますので、ぜひご覧ください。
正気度
クトゥルフ神話TRPGのルールの一つであり、とても重要な指標、「正気度」があります。
正気度は「精神の安定性を崩されるような状況下での精神抵抗力」と言えます。例えば恐怖を感じた時に精神が「ぐらり」と揺れ、正気を保てていれば精神抵抗力が強いと言えるでしょう。
ゲームシステム的には、「正気度ロール」としてダイスを振り、成功すれば耐えたことに、失敗したら耐えられなかったと捉えます。耐えた場合でも、精神的ダメージを負う事も多々あり、ダメージを受ければ受けるほど正気度が減少するので、次に精神抵抗力が必要な場面で精神力が低下しているため、耐えられない可能性が上がります。
また、一定の条件で正気度が減った場合、「狂気」に陥ります。狂気に陥った人物には、様々な事象が発生します。何が起こるかは状況によって変わりますので、詳しくは別の記事で解説します。
用語
クトゥルフ神話TRPGを知るにあたって、最初に覚えておいた方が良い用語をいくつか紹介します。詳しい解説や、ここに載っていない用語は他の記事をご覧ください。
TRPG用語
- ロール:ダイスを振ること。
- セッション:TRPGのゲームを遊ぶこと。
- リプレイ:セッションを記録した音声や動画、文章など。
- プレイヤー(PL):TRPGを遊ぶ人たちのこと。
- プレイヤーキャラクター(PC):ゲーム内にいる、プレイヤーが操作するキャラクター。
- ノンプレイヤーキャラクター(NPC):ゲーム内にいる、通常GMが操作するキャラクター。
クトゥルフ神話TRPG用語
- キーパー(KP):ゲームマスターのこと。
- 探索者:プレイヤーが演じるキャラクター達のこと。
- キャラクターシート:キャラクターの設定やステータスを書いたもの。
- 正気度:前述の通り。精神抵抗力のこと。
最後に
このページでは、とても表面的な部分だけクトゥルフ神話TRPGについて触れました。ざっくりとした概要を把握した上で、詳細な記事をご参照いただければと思います。
これからみなさんが、クトゥルフ神話TRPGで楽しく遊べますように。
クトゥルフ神話そのものについての解説は、まずは、以下の記事をご覧ください。