クトゥルフ神話TRPGの能力値(ステータス)について解説【6版7版】

キャラシ

クトゥルフ神話TRPGでは、多くのステータスが登場し、最初は混乱するかもしれません。本記事では、クトゥルフ神話TRPGにおける能力値について、6版と7版を合わせて解説します。能力値の意味から読み方まで、この記事を読めば一通り理解できることでしょう。

キャラクター作成の詳細については、以下の記事をご覧ください。

ダイスロールでの決定能力値について

キャラクターの能力値は、6版7版共に、以下の8つをダイスロールで決定します。8つの能力値を元に、他のステータスも決定されます。

  • STR(筋力)
  • CON(体力)
  • SIZ(体格)
  • INT(知性)
  • POW(精神力)
  • DEX(敏捷性)
  • APP(外見)
  • EDU(教育)

6版の場合は出目をそのまま使用し、7版の場合は出目の数を5倍して使用します。また、7版では上記の能力値の他に、「幸運」もダイスロールで決定します。

STR(筋力)

STRは力の強さを表すStrengthを意味します。どれだけ、重いものを持ったり動かしたり出来るかを示します。

ダメージボーナスに関わる能力値なので、戦闘で活躍させたい場合は、STRが大きい方が良いでしょう。

また、7版では移動率(MOV)にも影響します。

CON(体力)

CONは健康状態や活力を表すConstitutionを意味します。数値が高いほど、頑丈な体を持っていると言えるでしょう。また、毒や病気に対する抵抗力も表しています。

耐久力(HP)に関わる能力値です。

SIZ(体格)

SIZは身長や体重を表すSizeを意味します。小さければ狭い隙間を抜けることが出来たりしますが、ダメージボーナスと耐久力(HP)に関わる能力値なので、小さければ得かと言われると、そんなことも無いです。

また、7版では移動率(MOV)に影響する能力値です。

INT(知性)

INTは頭の良さを表すIntelligenceを意味します。高ければ、頭脳明晰といったところでしょう。

アイディアロールで使用するのと、探索者の技能獲得のための「興味ポイント」に影響が出る能力値です。

POW(精神力)

POWは精神力の強さを表すPowerを意味します。正気度に直結する能力値なので、高いに越したことはないでしょう。マジックポイントにも影響が出ます。

また、6版では幸運の決定にもPOWが使用されます。

DEX(敏捷性)

DEXは敏捷性を表すDexterityを意味します。高ければ、素早く動いたり、繊細な作業をしたり出来ます。言い換えると、自分の体がコントロールできているかの数値になります。

数値が高ければ、戦闘で相手より先に行動出来るため、場を有利に進めることが出来ます。

また、7版では移動率(MOV)に関係する能力値です。

APP(外見)

APPは見た目の良さを表すAppearanceを意味します。高ければ、いわゆる「美女・イケメン」になります。

ゲーム上あまり影響しないように見えますが、APPが低すぎると相手に信用してもらえないなどの効果があるので、ある程度の見た目は必要になることでしょう。

EDU(教育)

EDUは学校教育は実生活上で得た知識のことを表すEducationを意味します。INTとの違いは、INTが頭の回転だとすると、EDUは教養と言い換えることが出来るでしょう。

6版では、探索者の技能獲得のための「技能ポイント」に直結する能力値です。7版では、職業によって技能ポイントの取得方法が変わっているので、必ずしもEDUが高い必要はなくなりました。

能力値の範囲

能力値の範囲は以下に示します。この能力値の範囲は、人間の探索者に限るものなので、神話生物などにおいてはこの範囲を超える能力値を保持する場合があります。

能力値6版7版
STR(筋力)3~18(3D6)15~90(3D6)
CON(体力)3~18(3D6)15~90(3D6)
SIZ(体格)8~18(2D6 + 6)40~90(2D6 + 6)
INT(知性)8~18(2D6 + 6)40~90(2D6 + 6)
POW(精神力)3~18(3D6)15~90(3D6)
DEX(敏捷性)3~18(3D6)15~90(3D6)
APP(外見)3~18(3D6)15~90(3D6)
EDU(教育)6~21(3D6 + 3)40~90(2D6 + 6)
幸運15~90(POW × 5)15~90(3D6)

正気度について

クトゥルフ神話TRPGをクトゥルフ神話TRPGたらしめる要素の一つとして、正気度があります。POWを元に計算する能力値です。

「SAN値」や「SANチェック」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?それです。ただし、この言葉、公式のルルブに載っている用語とは少し異なる表現で使われている場合がありますので、ここでは、基本的にルルブの表現に合わせ、後述の項目で一般的に使われる表現を解説します。

SAN(正気度)

SANとは、Sanityの略で、6版では[POW × 5]、7版では[POW]と同値の能力値です。この値が、そのキャラクターの正気度になります。値が大きいほど、精神的な抵抗力が強いと言えます。

正気度ポイント

初期状態では、SANと同ポイント保持しています。何か恐ろしい事を目撃したりすると、この正気度ポイントが減少します。

一度に多くの正気度ポイントが失われた場合は、「発狂」する場合があります。詳細は、以下の記事をご覧ください。

[準備中]

最大正気度ポイント

最大正気度ポイントは、初期状態では99です。クトゥルフ神話技能を1ポイント獲得すると、最大正気度ポイントは1下がります。

ここでひとつ、ややこしい話をします。新たに作成したキャラクターのSANは「POW」によって決定されますが、POWが最大値を取得していたとしても、SANの最大値は「90」となります。

これはつまり、最大正気度ポイントが90まで下がる(クトゥルフ神話技能を9ポイント獲得する)と、ようやく影響が出始めるという意味です。

例えば、ある探索者がゲームを終えた際に、正気度ポイントが85だったとしましょう。ここで、クトゥルフ神話技能が20ポイント加算された場合、この探索者の最大正気度ポイントは79になるため、次のゲームでは、正気度ポイントは79からスタートすることになります。

正気度ロール

何か恐ろしい事を目撃した場合、正気度ロールが発生します。正気度ロールは、1D100を振り、現在の正気度ポイントを上回るかどうかで判定します。

上回った場合は失敗、下回れば成功です。失敗した場合は、より多くの正気度ポイントが減る場合がほとんどです。

一般的な表現

一般的に広まってしまった表現として、正気度ポイントを「SAN値」と呼ぶ表現があります。また、正気度ロールのことを「SAN値チェック」と呼んだりします。

公式ルルブをよく読むと、SANと正気度ポイントは別物であることが分かるのですが、この表現が非常に分かりにくいため、一般的に「SAN値」というと、正気度ポイントの事を示すようになりました。

そのため、細かい定義は気にせず、文脈で読み取ってあげましょう。

その他の能力値について

ダメージボーナスとビルド

戦闘において、相手に大きくダメージを与えられるダメージボーナスがあります(逆の場合もしかり)。

STRとSIZの値によって、ダメージボーナスの量が変わります。

STR + SIZ(6版)ダメージボーナス(6版)
2~12-1D6
13~16-1D4
17~240
25~32+1D4
33~40+1D6

7版では、ダメージボーナスの他にビルドもSTRとSIZから導き出されるようになりました。

ビルドとはスケールの事で、戦闘マヌーバーやチェイスで使用されます。

STR + SIZ(7版)ダメージボーナス(7版)ビルド
2~64-2-2
65~84-1-1
85~12400
125~164+1D41
165~204+1D62

移動率(MOV)

7版で新しく登場した能力値です。1ラウンドにMOV × 5メートル移動することが出来ます。

MOVの基本は以下の通りです。またここから、40代以上の年齢になると、10代年齢が上がるごとに、MOVが1ずつ下がります。

  • DEXとSTRの両方がSIZより小さい場合「MOV:7」
  • STRかDEXのどちらかがSIZ以上、または3つが等しい場合「MOV:8」
  • STRとDEXがどちらもSIZより大きい場合「MOV:9」

まとめ

クトゥルフ神話TRPGの能力値について解説しました。かなり能力値が多く、最初は戸惑うと思いますが、徐々に慣れていくので大丈夫だと思います。また、詳細な設定について確認したい方はルルブをご覧ください。

それでは、楽しくクトゥルフ神話TRPGを遊びましょう!

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