クトゥルフ2015【サプリ紹介/クトゥルフ神話TRPG】

クトゥルフ神話TRPGには、様々な「サプリ」が販売されています。サプリとは、ルールブック本体には書ききれていない、クトゥルフ神話TRPGの遊び方を拡張するような情報が載ったソースブックです。

この記事では、「クトゥルフ2015」を紹介します。

サプリの概要

クトゥルフ2015は、現代日本（2015年頃）を舞台にクトゥルフ神話TRPGを遊ぶためのサプリです。クトゥルフ2010に追加する職業や技能、探索者を作る際の「特徴」の追加方法などが掲載されています。

また、日本のアーティファクト、妖怪、日本の無形文化などのデータも掲載されており、宇宙的恐怖に紐づけるヒントが書かれています。

さらに、シナリオを作成する人にとって役立つ「シナリオグラム」や、人ならざる者の作成、現代テクノロジーについてなど、多岐にわたって情報が掲載されています。

廃墟となった山荘に、友人と訪れた探索者。過去に火事があったことも影響しているのか、有名な心霊スポットになっているとのこと。廃墟に忍び込む探索者たちの運命とは。

探索者の知人の弟が行方不明になった。手がかりは、とあるホテルの姿が写った写真だった。この写真を見ていると、「ガシャン！」という音が聞こえ、揺れる炎のようなものを幻視した。果たして、行方不明者を見つけ出すことは出来るのか。そして、このホテルの秘密とは。

探索者たちが完成したばかりの都道を車で走っていると、男が一人現れる。男は、土偶の頭のようなものを持っていた。探索者たちは、この男に出会った以降、夜には悪夢を見るようになってしまった。

とある田舎の村には、「かつら祭り」と呼ばれるささやかな祭りがある。それぞれの理由から、この村に訪れた探索者たちは、奇妙な事件に巻き込まれていく。

現代の日本に残っている神話や伝承のあるアーティファクトが数多く掲載されています。アーティファクトの解説も載っているので、来歴などを確認し、シナリオに組み込んだりするのも面白いでしょう。

例えば、日本における三種の神器の解説も載っているので、うまいこと背景を盛り込みながら三種の神器が登場するようなシナリオは、盛り上がるかもしれません。

シナリオ作成で行き詰った時に、大まかな流れのヒントをくれるシナリオグラムは、シナリオ作成者の大いなる助けになるでしょう。

ダイスを振って、シナリオの大雑把な流れを決め、登場するアーティファクトなどもダイスによって決められます。これで、あとは登場する神話生物や、詳細を詰めていけばシナリオの完成です。

自分だけでは発想しないような展開の参考に出来るので、アイディアに詰まった時など使えるでしょう。

日本を舞台に遊びたいキーパーやシナリオ作成者は、様々な観点の日本データ、特に、日本のアーティファクトなどのデータを入手できますので、入手しておいて損は無いでしょう。

また、シナリオ作成者向けの「シナリオグラム」は、シナリオの大筋を決めるサポートをしてくれる強力なツールとなっていますので、シナリオ作成に行き詰まった人は参考にしてみると良いでしょう。

クトゥルフ2010のアップグレード、というよりは、また別の観点でデータを載せているデータ集という印象を受けました。職業については、2010で掲載されたものについては詳しく載っていないので、2010を入手する必要があります。

シナリオグラムは、非常に有用だなと思いました。自分では思いつかないような展開を導き出すことが出来るので、個人的にはシナリオ作成の手助けをしてくれる強力なツールだと思います。

クトゥルフ2015は、現代日本を舞台に遊べるサプリです。キーパーやシナリオ作成者向けのデータが多く載っていますので、オススメです。

クトゥルフ2010と合わせて入手すると、より濃密な情報を得ることが出来るでしょう。

日本で発売されているサプリの一覧と概要は以下の記事をご覧ください。